健康

【農家から提案】食糧難時代に向けて食べ物を確保する方法

私たちは小田原の海の見える農園で、レモンをフルオーガニック栽培しています。
長年の飲食店経営から農家に転向し、食べ物がどのように作られ、消費されていくかを学んできました。

今日はそんな立場から考えた「これからの食料確保の方法」を提案したと思います。

差し出がましかったらごめんなさい。
生産の現場で感じていることです。
ちょっとだけお付き合いください。

食糧難について

食品の値段は上がる一方です。
ただでさえ春は値上げが多いのですが、今年は世界情勢も加味されています。

一次産業の現場では燃料の激しすぎる高騰にみんな悲鳴をあげています。
高齢の生産者はこのタイミングで離農、離漁しています。
燃料費は目の前でお金が出ていくので、心理的にとても抵抗があるのです。

生産量が少なくなり、外国からの輸送費も上がれば今後も値は上がる一方です。

それだけではありません。
世界中でミツバチの群れが失われ続けています。

国際連合食糧農業機関(FAO)によると、花粉を媒介する動物が絶滅する速さは100~1000倍になっており、ハチとチョウは世界で絶滅の危機に瀕していると言われています。

日本国内のレッドデータでも、現在多くのハチは準絶滅危惧種となっています

気候変動や農薬、除草剤によるミツバチ群の大量崩壊によって、ハチに受粉を頼っている食糧(一般的に出回っている食べ物の60~70%と言われます)が生産できなくなります。

お金を払っても食糧の確保が出来ない未来像が浮かび上がっています。

今すぐどうということではなくても、消費者も食べ物の確保について考えておいていいと思います。

生活に「農」を取り入れる

今からやっておいて良いと思う対策を2つ提案します。
ひとつは家庭菜園です。
菜園と言ってもプランターからでいいのです。

どうやったら植物(食べ物)が出来るのか、小さなスケールで良いので体験しておくと、万が一の時にとても役立ちます。

自然栽培の仕組みを知れば、ひとつのプランターでトマトをメインにネギや小松菜やイタリアンパセリを混植して小さな菜園を作れます。

いずれ肥料も手に入りづらくなるかもしれません(外国依存)。
健康面も踏まえて自然栽培から始めましょう。
やり方さえ知れば、考えているよりも簡単にできますから。

参考になる本として、こちら分かりやすいので紹介しておきます。
アフィリエイトが目的ではないので、お手数ですがググってください。
学研「家庭菜園でできる自然農法」

土のこと、タネのこと、購入先などもあるのですぐに始められると思います。
貸し農園や講習会の情報もあるので、レベルに合わせた学びが得られると思います。

中級〜上級者の方にはこちらの方法もお勧めします。

【オーガニック家庭菜園】無肥料・無農薬・水撒きもいらないヒューゲルベッド(Hügelkultur)肥料も農薬もいらない、水撒きもいらない。それで毎年毎年土が良くなる?そんな魔法のような農法を家庭菜園でやってみる。...
私が家の庭で実践している菜園です。
ヨーロッパの伝統的な農法です。
ぜひご覧になってみてください。

お抱えの農家を作る

もう一つのご提案。
これは有料講座でも必ずお伝えしている事です。
「仲の良い生産者を作りましょう」

コツはこの人!と決めたらあまり浮気はせず、長期間かけて関係を作ることです。
そんな農家さんが見つかったら、盆暮には簡単な手紙とお菓子を贈り、コロナが明けたら会いに行ってみてください。

畑を見て、生産者と直にお話することが出来たら、野菜が届くたびにその景色が蘇ります。

家族としてお付き合いすることができたら最高です。
もしも万が一のことが起こった際、農家さんはあなたを優先してくれます。

それを見越してお菓子を贈るのはズルいことですか?
いえ、人間は損得よりも感情で動きます。
特に有事の際は。
だから良い人間関係を作っておきましょう。
これは家族のリスクマネジメントの話なんです。

お抱え農家さんの探し方は後ほどお伝えします

米と果物とハチミツ

お米農家さんは必須です。
出来れば西と北にふたつ。
精米機をお持ちなら玄米で買えるところ、お持ちで無い場合は真空包装で好みの分付きを送ってくれる農家さんが、長期保存の点でおすすめです。
そしてぜひ田植えも経験されてください。

栄養面を考えると果物も外せません。
日持ちもしやすく加工保存もしやすいので、お仲間リストに加えましょう。
好みもあると思いますが、贈答的な高級なものや品種改良がされまくっているものは定期的なお付き合いでなくてもいいと思います。

昔ながらの柑橘、りんごなどから、安全な農法で気の合う生産者を探されるのがいいと思います。

養蜂家さんとも繋がれるととても良いです。
ハチミツは腐りません。
非常食として大変有効です。
栄養素、カロリー、嗜好品としてだけでなく、傷に塗れば止血と消毒、抗生物質になります。
水に溶けば顔や髪も洗えます。
ハチミツは防災リュックに必ず入れるべきアイテムです。

いずれにしろ、生産者を探すときは「誰がどんな信念を持って作っているか」が見極めポイントです。

探し方

検索すればたくさんの情報が出てきます。
ポケマルや食べチョクなどのプラットフォームも便利です。
ただ情報が多すぎて選べません。

私も内側にいるのでわかるのですが、販売社から生産者へ売り方・見せ方の指導も入っていて、生産者の本音と建前(誠か嘘か)の区別がネットでは判断出来にくくなっています。

自分と家族の健康を作り、危機の際は助け合う人を選ぶ作業です。
本来なら時間と手間をかけて探していくのが王道です。

でも一番の近道は、自分が信頼している人が購入している生産者をチェックすることです。
本当に良い生産者はとても少ないので、知っているもの同士で取り合いになっているかもしれません。
なので簡単には教えてくれないかも知れません。
どうやったら聞き出せるか、知恵を絞ってみてください。
何の気なしに雑談の場で聞くと、ポロリと出てくるかもしれません。

こればっかりは相性なのと、自分の手で探し出す物語も大事だったりするので、ご自身にあった方法を考えてみてください。

マルシェで探すのも手ですが、最近は農家のフリをした八百屋が多いので注意が必要です。
産地や農法偽装も普通にあると思ってください。

最終的には「信頼できる人」で選んでください。
良い生産者さんとの出会いを願っています。

農家だから知り得る情報を

以上、農家目線からの提案を書かせていただきました。

生産の現場で何が起こっているのか、生産者を取り巻く環境から今後何が予測できるのか、どう対策しておけばいいか・・・などもお伝えしていければと思います。
アンテナ立てて勉強していきますね。

皆さまが不安なく、健康に毎日を送れますように。

ABOUT ME
Ocean Lemon
身体をリペア(修復)する食べ物として、ケミカルを一切含まないフルオーガニックのレモンを小田原で栽培し、タイガの森から生はちみつを輸入しています。家族全員のQOLを上げるリペアフードブランドです。