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2023年大寒波の影響と今後の販売について

私たちは小田原の海の見える農園でレモンを栽培しています。

農園に一切のケミカルを持ち込まず、たくさんの生き物が暮らしやすい環境を整えて、命の循環で農園をまるごと発酵させてレモンを作っています。

オーシャンレモン農園より皆さまへ大切なお知らせがあります

2023年1月末に日本列島を襲った大寒波は、私たちの農園にも大きく影響を及ぼしました。

その結果、通常5月まで販売している生果の販売は終了し、残りのレモンをすべてリペアペーストにすることを決定しました。

4月5月の販売はハニージンジャーレモン、レモンピール、ドライレモン、ポリフェノールパウダーのみとなります。
リペアペーストは5月の販売を予定しています。

これにより2ヶ月もの間、レモンが無い状況が生まれてしまいます。
必要となさっている方に多大なご迷惑をおかけすることを、心よりお詫び申し上げます。

さらにリペアペーストの製造量も去年に比べて減ることになります。
これについても必要とされている方に何が出来るかを模索しました。
後ほど共有させていただきます。

私たちは誠実であることを理念の柱にしているので、包み隠さずお伝えしていこうと思います。

まずは現在の農園の状況と、なぜその判断に至ったのかのご説明をさせていただきます。

農園の構造が災いしました

私たちの農園は周辺からのドリフト(農薬が風に乗ったり土を伝って届いてしまうこと)を防ぐために、周囲に森を作ってフルオーガニックレモンを守っています。

森は動物たちの住処になったり、風を遮るので病害虫を防ぐメリットもありました。

その構造は上から見るとすり鉢状になっています。
野球のスタジアムのような、コロッセオのようなイメージです。

ご存知の通り、冷気は下に溜まります。
農園のすり鉢構造は冷気を溜めてしまう構造です。

それを防ぐために冬の日照を邪魔する大きな木の伐採や、冷気の抜け道作りを行ってきました。
併せて森から集めて発酵させた腐葉土を、レモンの木にお布団のようにかける支度を施してきました。

去年まではこれで大丈夫でした。
今回の大寒波はそれでは防げなかったようです。

日に日に状態が可視化されるようになって、農園に行くのが怖くてどうしようもない毎日でした。

全滅の歴史

40年以上の経験を持つ近隣の柑橘農家さん3人に状況の診断を仰ぎました。
小田原の海沿いは全域で被害を受けており、オーシャンレモン農園はまだ良い方だということでした。

かつてこの地域では寒波によりレモンが全滅したことがあり(昭和40年頃)、その教訓を受けて海抜の低い農地にレモンを全部移した歴史を伺いました。
それ以来被害は無かったので、今回は数十年に一度のことだったそうです。

通常レモンは3月に剪定を行うのですが、今は弱っている木をさらに弱めてしまう可能性があるので、5月に切り戻しをするのが良いと教えてもらいました。
それに倣おうと思います。

併せて、冷気の抜け道について構造的対策を取る必要があると考えました。
私たちの作った道のその先は耕作放棄地で、雑木が生い茂り結局そこで冷気が抜けずに止まってしまっていたのです。

小田原市の農政課の職員には常々その旨を伝えてきていたのですが、地主の方が施設に入っている高齢者ということで連絡がつかず放置されてきました。

その結果が営農している農家への大被害に繋がっている事実を改めて見てもらい、対策を講じるようお願いしました。

なぜすべてをリペアペーストにまわすのか

幸いなことに上段のレモンは元気に残っているものがあります。

通常の農家さんであれば残ったレモンはすぐにでも収穫して現金化します。
なぜならいつ落ちるかわからないからです。

私たちもそうするべきか迷いました。
スタッフには3日間待ってもらって考え、以下の決断をしました。

レモンは収穫せず、4月の末まで木につけたまま完熟させて、残ったものをリペアペーストにします

木で完熟させたレモンが持つリモノイド配糖体をフルオーガニックで作れるのはオーシャンレモンだけだからです。

研究で証明された「がん細胞のアポトーシスを誘導する」栄養素を必要とされる方が全国にたくさんおり、私はその責任を負っていると考えました。

この決断により私たちは数ヶ月分の収入を失い、ペーストにするための加工費も他から調達する必要に迫られます。

これは創業以来の経営的危機です。
でもそんなことは後で考えれば良いです。

リペアペースト減量に対する措置の決断

このまますべてのレモンが木に残ってくれたとしても、去年に比べて半分以下の製造量になることが予想されます。

それでは必要とされる方全員に届かないことになります。
私は責任を果たすことができなくなります。

レモンの皮の成分を非加熱で微粒子にしたペーストは、私たちのレモンでしか販売されたことがありません。
しかしがんの方以外のお身体にも重要な役割を担っている商品でもあります。

購入者アンケートからは「アトピー」「喘息」「花粉症」「高血圧」「高脂血栓」「糖尿病」に対して驚くべき結果を出しています。

【リペアペースト・購入者アンケート結果】世界で初めて体験した方々ケミカルなものを身体に入れたくない方には、この記事は読む価値があると思います。「同じ症状で苦しまれている方のために教えてほしい」とお願いして具体的な体験を書いていただきました。...

そういった方々に向けて、安全なレモンであれば完熟していなくても非加熱ペーストにする意味があるのではないかと思いました。

さらに、レモン多産地化計画の中で応援したいレモン農家さんも数名現れてきています。
彼らのレモンで作ってみる機会なのではないか。
そう思って早速動き出しました。

他の産地のレモンでリペアペーストを

通常レモン農家さんは2月で収穫を終えてしまいます。
今年に関しては大寒波を警戒して1月にすべて獲ってしまった方もいらっしゃいました。

そんな中で3月半ばにまだ残していた農家さんはお2人だけでした。
お1人は30年の間、化学的な農薬、肥料、除草剤を使用しない農地でみかんを主に作っています。
みかんをジュースにして経営を成り立たせており、ジュースの搾りかすを発酵させた自家製肥料でレモンを少量作られています。

レモンの品種はオーシャンレモンと同じリスボンで、味わいはみかんを彷彿させる甘味とジューシーさを持っています。

もうひと方は私たちのレモン講座にも参加いただいた柑橘農家さんで、それ以来交流を続けさせていただき我が家では毎年ライムを楽しみにしている方です。

もちろん薬品は使わず除草には羊たち2頭が活躍し、素敵なライフスタイルを実践されています。産地が近いからかオーシャンレモンと姿も似ていて、信頼できる味わいです。

私たちが行った第三者の残留農薬検査もクリアしており、どちらもお人柄が素晴らしい方々です。

今年は実験的にそれらのレモンでリペアペーストを作ってみようと思います。
どれだけのニーズがあるのか、購入された方はどんな感想を抱くのか、他の用途で欲しいという方はいないか。
そんなことを見極めようと思います。

発売時期、価格に関してはまた報告して参ります。
オーシャンレモンのリペアペーストよりも多少でも手が届きやすい価格にできればと思っています。

リペアペースト専用のフォームがあるので、こちらにメールアドレスをご登録いただくと優先的に情報をお受け取りになれます。

走りながら考えています

実はここに至るまで、私はどん底まで落ち込みました。
しっかりと10日間くらい。
1年かけて育てたレモンだけでなく、レモンの木自体が損なわれていく毎日だったのです。

でももう気持ちは復活しています。

今しか出来ないことを見極めて、それを必死に捕まえようと思います。
1m先だけを見てガムシャラに進んでやろうと思います。
打たれて成長してやります。

とは言え必要とされる方に迷惑をかけることは確実です。
天気には勝てないよねなんて無責任なことも言いたくありません。
でも私が落ち込んでても誰も得をしません。
批判を受け止めて、自分たちに何が出来るかを模索していきます。

本日は現場の報告と今後の販売についてお知らせいたしました。

レモンの木1本1本に向き合うこと、お客さま1人1人の思いに向き合うことを続けていきたいと思います。
応援していただけたら心強いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

ABOUT ME
Ocean Lemon
身体をリペア(修復)する食べ物として、ケミカルを一切含まないフルオーガニックのレモンを小田原で栽培し、タイガの森から生はちみつを輸入しています。家族全員のQOLを上げるリペアフードブランドです。